時計の磁気抜きとは?点検と調整の基本を知る

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磁気抜きは、磁気を帯びた部品の影響を減らすために行う処置です。進みや遅れが大きくなったときの点検の一つですが、ずれの原因が必ず磁気とは限りません。

1. 磁気抜きのポイント

磁気の影響が残るかは、部品と時計の方式で違います。クォーツの針が近くの磁石で一時的に止まる場合なども、機械式の磁化と同じ状態とは限りません。まず状況と症状を確認します。

磁気抜きを理解するための図です。実際の形や表示は機種で異なります。
図1 磁気抜きを理解するための図です。実際の形や表示は機種で異なります。

市販の道具を使って自己流で何度も処置する前に、対応する窓口へ相談します。磁気抜きだけか、精度の確認や調整も含むかを聞きます。処置後も同じ場所へ戻さず、置き場所を見直しましょう。

磁気抜きは、磁気を帯びた部品の影響を減らすために行う処置です。

2. 磁石を含む物から離して置く

時計は、近くの磁気によって進み方が変わったり、一時的に止まったりする場合があります。磁石付きの留め具や、スピーカーなど、身の回りの物にも磁気を出す部分があります。

磁石を含む物から離して置く。表示や外観を見て、型番に合う案内と照らします。
図2 磁石を含む物から離して置く。表示や外観を見て、型番に合う案内と照らします。

耐磁という仕様にも、対応する範囲があります。どんな磁石へ密着させてもよいという意味ではありません。時計と機器の注意事項を読み、時刻のずれが続くなら置き場所と症状を記録して相談します。

「周りの磁石と置き場所」を確認することがポイントです。

3. 長さだけで時計の性能を決めない

長く動く時計は、腕から外して置く時間があるときに便利です。ただし、動ける時間と、時刻がどれくらいずれるかは別の情報です。長く動くほど必ず正確、という意味ではありません。

動く時間と時刻の精度は、別の項目で確認します。数値は説明用です。
図3 動く時間と時刻の精度は、別の項目で確認します。数値は説明用です。

毎日使うのか、休みの日だけ使うのかを考えてみましょう。巻き方や時刻合わせの手間まで合わせると、使い方に合うかを判断しやすくなります。数字の大小だけでなく、生活とのつながりを見ることが大切です。

動く時間、時刻の精度、使う頻度を分けて考えます。

4. 変化を記録して相談する

時計の点検では、いつから、何が、どんな場面で変わったかが手がかりになります。止まる、ずれる、音が違う、留め具が外れやすいなど、気付いたことを短く書き出します。

変化を記録して相談する。代表的な時計を例に示した図です。
図4 変化を記録して相談する。代表的な時計を例に示した図です。

型番、使用年数、最後の電池交換や修理の記録、症状の写真を用意します。原因を自分で一つに決めず、分かる事実を伝えましょう。修理を頼む前に、見積もりと、部品交換の範囲を確認すると判断しやすくなります。

「症状と過去の作業記録」を確認することがポイントです。

5. 自分の時計で確かめよう

まず「周りの磁石と置き場所」、次に「長さだけで時計の性能を決めない」、最後に「症状と過去の作業記録」を確認します。順番を決めると、似た情報を混ぜずに読みやすくなります。

確認する項目を、時計の型番と一緒にまとめます。番号は説明用の例です。
図5 確認する項目を、時計の型番と一緒にまとめます。番号は説明用の例です。

仕様に書かれていることと、実際に確かめたことを分けてメモします。分からない部分を推測で埋めず、型番に合う説明書やメーカーの案内を確認しましょう。記録があると、お店に相談するときにも役立ちます。

言葉の意味と、手元の時計の状態を合わせて見ます。

一度に全部覚える必要はありません。図と手元の時計を見比べ、分かったことを一つずつ記録してみましょう。

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