中古時計のケースの傷・打痕・腐食を確認するポイント

中古時計の基礎をやさしく読む

中古ケースの小傷、物に当てたへこみ、さびや腐食は、場所と深さ、使ううえでの影響を分けて見ます。光を変えた写真があると、一枚だけより形をつかみやすくなります。

1. 傷・打痕・腐食のポイント

ラグの先、つまみの周り、裏蓋、ベルトの接続部も確認します。色の膜の剥がれと、素材自体の傷みは別です。外観の小傷だけで内部の状態は決められません。

傷・打痕・腐食を理解するための図です。実際の形や表示は機種で異なります。
図1 傷・打痕・腐食を理解するための図です。実際の形や表示は機種で異なります。

密閉する部分や固定部分が傷んでいれば、安全に使う条件へ関わります。磨けば直ると先に決めず、点検や部品交換の可否を相談します。気になる箇所を写真と文章で残して、説明と照らしましょう。

中古ケースの小傷、物に当てたへこみ、さびや腐食は、場所と深さ、使ううえでの影響を分けて見ます。

2. 今の状態を部分ごとに見る

時計の状態は、ケース、風防、文字盤、針、ベルト、動作などへ分けて見ます。きれいという一言だけでは、傷の場所や部品の変化まで分かりません。写真と説明を合わせます。

今の状態を部分ごとに見る。表示や外観を見て、型番に合う案内と照らします。
図2 今の状態を部分ごとに見る。表示や外観を見て、型番に合う案内と照らします。

傷やさび、曇り、表示の欠け、つまみや留め具の動きなどを確認します。外観がきれいでも、内部の整備が済んでいるとは限りません。反対に、傷があるだけで動作も悪いとは決まらないので、項目を分けて記録しましょう。

「部位別の外観と動作」を確認することがポイントです。

3. 素材と表面の仕上げを分ける

ステンレスやチタンは素材の名前です。鏡のような光沢や、細い筋目などは、表面の仕上げを表します。同じ素材でも、仕上げによって光の反射や見た目が変わります。

素材と表面の仕上げを分ける。代表的な時計を例に示した図です。
図3 素材と表面の仕上げを分ける。代表的な時計を例に示した図です。

傷を減らすために磨くと、面の形や筋目まで変わる場合があります。汚れを拭く作業と、表面を削る研磨は分けて考えましょう。色の加工や刻印がある部分は、修理する前に範囲を確認します。

「もとの素材と仕上げ」を確認することがポイントです。

4. すき間をふさぐ部品も点検する

パッキンは、裏蓋やつまみなどのすき間をふさぐ部品です。長く使うと硬さや形が変わる場合があります。防水の表示がある時計でも、現在の密閉状態は別に確かめます。

すき間をふさぐ部品も点検する。代表的な時計を例に示した図です。
図4 すき間をふさぐ部品も点検する。代表的な時計を例に示した図です。

電池交換や修理を頼むときは、パッキンの点検と、必要な防水検査の範囲を聞きましょう。水を入れて自分で試す必要はありません。ひび、曇り、部品の緩みなどの変化があれば、その状況も伝えます。

「密閉する部品と点検の履歴」を確認することがポイントです。

5. 自分の時計で確かめよう

まず「部位別の外観と動作」、次に「もとの素材と仕上げ」、最後に「密閉する部品と点検の履歴」を確認します。順番を決めると、似た情報を混ぜずに読みやすくなります。

確認する項目を、時計の型番と一緒にまとめます。番号は説明用の例です。
図5 確認する項目を、時計の型番と一緒にまとめます。番号は説明用の例です。

仕様に書かれていることと、実際に確かめたことを分けてメモします。分からない部分を推測で埋めず、型番に合う説明書やメーカーの案内を確認しましょう。記録があると、お店に相談するときにも役立ちます。

言葉の意味と、手元の時計の状態を合わせて見ます。

一度に全部覚える必要はありません。図と手元の時計を見比べ、分かったことを一つずつ記録してみましょう。

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